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第26回参院選

2022年夏の参院選は6月22日公示、7月10日投開票。関連するニュースをまとめています。

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手取り20万円以下「結婚考えられない」 賃金横ばい、韓国に抜かれ

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春闘の結果を分析する、機器メーカーの労組のメンバーたち=鳥取県で2022年6月8日、東海林智撮影
春闘の結果を分析する、機器メーカーの労組のメンバーたち=鳥取県で2022年6月8日、東海林智撮影

 日本の賃金が上がらない。経済協力開発機構(OECD)の調査によると、2020年の日本の平均賃金は約424万円で、主要35カ国のうち22位。韓国は約462万円で、15年に日本を抜いた。30年前と比べると、1位(約763万円)の米国は約1・5倍、韓国は約2倍に増えたが、日本はわずか1・04倍とほとんど横ばいだ。輸入に頼る食材や原油の価格が高騰する中、生活の苦しさだけが増している。

夜勤前「パパ一緒に寝よう」

 LPガスの容器などを製造する鳥取県の機器メーカーで、溶接の仕事をする谷口憂也さん(25)は「月に40~50時間残業して、それでも手取りは20万円以下」と嘆く。車はガソリン代や維持費を節約するため、軽自動車に替えた。月に数回、飲みに行くのが唯一の娯楽だが、それも実家暮らしだからできることと思っている。「この賃金では結婚も考えられない。何度も仕事をやめようかと思った」

 結婚して4歳の子供がいる同僚の前田貴亮さん(34)は、今後の教育費をためるため、割の良い夜勤の仕事を増やした。「夜、会社に向かう時、子供に『パパ一緒に寝よう』と言われるのがつらい。共稼ぎでも2人目は考えられない」

優良企業も余裕なし

 同社は県中央部の駅前の一等地に広い工場を構える地元の優良企業だ。正社員は約140人と中小規模だが、…

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【第26回参院選】

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