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知られざるコスタリカのサッカー 躍進の陰に日本人の存在

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コスタリカの選手にウエートトレーニングを指導する下田功さん(左から3人目)=コスタリカで1989年(下田さん提供)
コスタリカの選手にウエートトレーニングを指導する下田功さん(左から3人目)=コスタリカで1989年(下田さん提供)

 紛争が絶えなかった中米で憲法に「軍隊を持たない」と明記し、福祉国家として発展してきたのが、サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会の1次リーグ第2戦で日本と対戦するコスタリカだ。政治の安定によって国民的人気競技は発展し、北中米カリブ海地区ではメキシコ、米国に次ぐ6回目のW杯出場となる。躍進の陰には、ある日本人の存在があった。

 国名はスペイン語で「豊かな海岸」を意味する。日本から約1万3000キロ離れ、四国と九州を合わせたほどの国土に約500万人が暮らす。北はニカラグア、南はパナマと接し、カリブ海と太平洋に面する。国土の約4分の1が自然保護地域に指定され、多くの野生動物が生息して「自然の楽園」とも呼ばれる。

 サッカー人気が高まったのは1890年代とされる。コスタリカ・サッカー連盟などによると、路面電車の敷設のために訪れた英国人らが普及させ、労働者を中心に広まった。20世紀に入ると各地にクラブが生まれ、1921年に国内リーグが発足、27年に国際サッカー連盟(FIFA)に加盟した。

 ラテンアメリカの歴史に詳しい東京女子大の尾尻希和(きわ)教授は「スポーツといえばサッカーで、各クラブは地域で根強い人気がある。大統領の就任式もサッカー場となるナショナルスタジアムで行われるほどです」と話す。

 W杯は90年イタリア大会で初出場。その悲願達成に貢献した日本人がいた。J3ギラヴァンツ北九州で普及事業本部長を務める下田功さん(60)だ。静岡県出身の下田さんは順天堂大で運動生理学を学んだ後の85年、青年海外協力隊員として派遣された。コスタリカ大などでトレーニング方法などの講義をするようになると「面白い日本人がいる」と話題になり、87年からU20(20歳以下)コスタリカ代表のコンディショニングコーチに抜てきされた。

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