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高橋智史が撮る故郷・秋田

「第38回土門拳賞」受賞者のフォトジャーナリスト・高橋智史氏が撮影した、故郷・秋田をテーマにした作品を紹介します。

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高橋智史が撮る故郷・秋田

受け継がれしものたち 湯沢・院内銀山 「栄枯盛衰」物語る /秋田

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「院内銀山」で生涯を終えた人々の墓碑が並ぶ「三番共葬墓地」=秋田県湯沢市の院内銀山跡で2022年6月撮影
「院内銀山」で生涯を終えた人々の墓碑が並ぶ「三番共葬墓地」=秋田県湯沢市の院内銀山跡で2022年6月撮影

 秋田県湯沢市に位置する「院内銀山跡」。山深いこの地にかつて、日本最大の産出量を記録する大銀山があった。慶長11(1606)年の発見から、閉山を迎える昭和29(1954)年まで、約350年の足跡を歴史に刻み、秋田藩の財政を支えた。銀の輝きは全国から人をひき付け、1万人以上が集う「院内銀山町」を構成し、「出羽の都」と称された。

 その隆盛を担ったのは、名もなき従事者による、一つ一つの力だった。院内銀山では、「金名子(かなこ)」と呼ばれる、一定の鉱区を請け負ったそれぞれの「親方」が、採鉱・精錬にあたる人材をそれぞれ雇い、競い合うように増産を目指した。坑道は地下400メートル以上に及び、良質な鉱脈を求めて、アリの巣のように築かれていった。

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