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円安と物価高

日本の物価が上がっています。円安・ドル高もコスト上昇に拍車をかけ、賃上げの動きも見られます。

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食用油高騰 飲食店悲鳴「値上げスピード早すぎ、追いつかない」

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食用油の高騰に苦しむ「てんぷら味処 司」店主の片山哲司さん=群馬県藤岡市で2022年7月2日、庄司哲也撮影
食用油の高騰に苦しむ「てんぷら味処 司」店主の片山哲司さん=群馬県藤岡市で2022年7月2日、庄司哲也撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大で遠のいた客足が回復しつつある飲食店に、昨年以降の度重なる食用油の値上げが打撃を与えている。物価高が争点の一つとなっている参院選期間中の1日、食用油大手がまた値上げに踏み切り、群馬県内の飲食店からは「値上げのスピードが早すぎる」と悲鳴が上がる。

 藤岡市にある「てんぷら味処 司」は、旬の食材を天ぷらで提供する人気店だが、店内にはこんなお知らせが掲示されている。「さまざまな食材・材料等の高騰が続く中、努力してまいりましたが(中略)、4月より一部の価格を改定させていただくことになりました」。これまで「てんぷら上定食」は1650円だったが、100円値上げした。

 それからわずか3カ月後、天ぷらの生命線ともいえる食用油が値上げされた。店主の片山哲司さん(49)は「価格に転嫁すれば『また、ですか』と言われますよね。ならば、油の質を落とすなど、材料費を削れるかというとそれもできない。お客様の舌は敏感なので。何より私自身も『おいしい』という声が聞きたくてやっているのですから」と、苦しい胸の内を明かした。

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