監獄フェミニズムから脱却を 女性研究者5人が見た差別の構造

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
米国から学ぶ声の上げ方12カ条
米国から学ぶ声の上げ方12カ条

 いったいどこで間違ったのだろう? 日本は、働く女性の過半数が非正規で、女性の地位を示す「ジェンダーギャップ指数」は世界120位。所得格差を示す「ジニ係数」も経済協力開発機構(OECD)諸国の平均よりも高い。そんななか、「私たちが声を上げるとき アメリカを変えた10の問い」(集英社新書)が出版された。黒人差別に抗議するバス・ボイコット運動のきっかけを作ったとされるローザ・パークス氏やブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ、BLM)運動を支援するテニスの大坂なおみ選手など、米国を変えるために立ち上がった女性10人を取り上げている。日本を変えるためのヒントが得られるかもしれない。著者の女性研究者5人とオンライン座談会を開き、声を上げる準備から失敗したときの心得まで<アメリカから学ぶ声の上げ方12カ条>を練り上げてもらった。前編「分析」中編「戦略」後編「継続」をテーマに3回にわたってお届けする。【國枝すみれ】

 著者5人は、アメリカ研究が専門の、同志社大学の和泉真澄(いずみ・ますみ)教授▽立命館大学の坂下史子(さかした・ふみこ)教授▽東京大学大学院の土屋和代(つちや・かずよ)准教授▽同志社大学大学院の三牧聖子(みまき・せいこ)准教授▽ハワイ大学の吉原真里(よしはら・まり)教授。(以下は敬称略)

この記事は有料記事です。

残り4897文字(全文5451文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集