ルーツの韓国に先祖の墓見つかる 薩摩焼宗家十五代が初の墓参り

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初代の両親の墓に花束をささげた沈寿官さん=韓国の京畿道金浦市で2022年7月9日午前11時38分、坂口裕彦撮影
初代の両親の墓に花束をささげた沈寿官さん=韓国の京畿道金浦市で2022年7月9日午前11時38分、坂口裕彦撮影

 朝鮮半島にルーツを持つ薩摩焼宗家第十五代・沈寿官(ちんじゅかん)さん(62)の祖先の墓が、韓国西部・京畿道(キョンギド)金浦(キンポ)市内にあることが判明した。沈寿官さんが9日、現地を訪問し、初の墓参りが実現した。

 初代にあたる沈当吉(シムダンギル)は1598年、豊臣秀吉の朝鮮出兵によって、薩摩の島津軍に捕らえられ、その領地だった鹿児島へと連行された。その後、李朝陶芸の流れをくむ薩摩焼の窯元が十五代目まで受け継がれている。

 沈寿官さんは、沈当吉の父親にあたる沈友仁(シムウイン)の名前は知っていたが、5月に尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の就任式に出席した際、沈氏の一族から沈友仁夫妻の墓が金浦にあることを知らされた。このため今回、韓国文化財庁の招きで訪韓したのに合わせて、墓参することになった。

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