- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

ヤクルトの乳酸菌飲料「ヤクルト1000」シリーズが売れている。ヤクルトのネット通販は6月上旬から新規申し込み受け付けの一時休止を余儀なくされ、再開のめどはたっていない。スーパーなど店頭では慢性的に入手が困難だ。ネット交流サービス(SNS)には転売やヤクルトレディへの迷惑行為といった事象の投稿もあった。売れ行きの背景を調べていくと、多くの現代人が直面する悩みに行き着いた。
ネットでは「ヤクルト1000」とひとまとめに呼ばれているが、厳密には二つの商品である。
一つはヤクルトレディによる宅配専用の「Yakult(ヤクルト)1000」(100ミリリットル、希望小売価格税別130円)。2019年10月に関東地域限定で発売され、21年4月に全国展開された。もう一つが21年10月に全国で発売されたスーパーなど店頭用の「Y(ワイ)1000」(110ミリリットル、同150円)だ。
容量と容器の形は違うが中身は同じで、いずれも創始者・代田(しろた)稔氏が1930年に強化・培養することに成功した「乳酸菌 シロタ株」が1ミリリットル当たり10億個含まれている。ヤクルトの約90年の歴史の中で、最高の菌数・密度を実現した商品だ。Yakult1000には1本当たり1000億個、110ミリリットルのY1000には1本当たり1100億個含まれている。
どのぐらい売れているのか。ヤクルト本社によると、Yakult1000は21年4月の全国発売直後に注文が殺到、ネット通販「ヤクルト届けてネット」の新規申し込み受け付けを約2カ月間休止するほどの人気だったという。21年度の販売数量は1日当たり114万7000本だったが、22年度は同145万本とさらに増加を見込む。Y1000については具体的な販売数量は開示していないが、発売から半年間の22年3月までの実績は、計画の1日20万本を4割ほど上回って推移した。
「睡眠の質の改善」で人気に
人気の理由の一つが…
この記事は有料記事です。
残り1747文字(全文2566文字)