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第26回参院選

2022年夏の参院選は6月22日公示、7月10日投開票。関連するニュースをまとめています。

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愛知16万票、岐阜5万票が「民主党」に 立憲と国民の略称に批判

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投票用紙を箱から出し、開票作業を始める選管スタッフら(写真と本文は関係ありません)=名古屋市緑区の開票所で2022年7月10日午後9時14分、藤顕一郎撮影 拡大
投票用紙を箱から出し、開票作業を始める選管スタッフら(写真と本文は関係ありません)=名古屋市緑区の開票所で2022年7月10日午後9時14分、藤顕一郎撮影

 10日に投開票された参院選では比例代表の投票先として、立憲民主党と国民民主党が略称として届け出た「民主党」と記載する人が大量に発生することが懸念されたが、愛知県では約16万人、岐阜県では約5万人の有権者が「民主党」に投票した。各選管は両党の得票割合に応じて振り分ける「案分票」として計上したが、有権者からは「おかしい」「混乱する」といった批判が寄せられ、党関係者からは「別々の略称を届け出るべきだった」との声も上がる。【加藤沙波、井上知大】

 立憲と国民民主は昨年の衆院選に続き、今回の参院選でも比例代表の略称を「民主党」とした。公選法は異なる政党が同じ略称を使うことを禁じておらず、重複した場合は案分票として扱うと規定している。

 昨年の衆院選で「民主党」と書かれた票は全国で約362万票あり、両党ともに案分票が2割以上を占めた。愛知県内の全54市町村(名古屋市内16区を含む)選管が県選管に提出した「開票結果報告書」によると、今回の参院選では、すべての自治体で「民主党」票が投じられ、その数は計15万9697票に上った。政党別での県内での比例得票数と比較すると、共産党(約17万9000票)に次ぐ多さで、れいわ新選組(約15万3000票)を上回った。

 案分票として、立憲には得票総数の約25%を占める計約9万4000票が、国民民主には約2割を占める計約6万5000票がそれぞれ割り振られた。

 一方、岐阜県内での「民主党」票は計5万1360票に及び、県内の政党別の比例得票数と比べると、共産党(約4万9600票)やれいわ新選組(約3万5600票)を上回った。立憲には総得票数の約28%に当たる約2万8600票が、国民民主には約3割に当たる約2万2700票が案分票として計上された。

 こうした状況を有権者はどう見ているのか。愛知県内の複数の自治体によると、有権者から「『民主党』に投票したらどうなるのか」「同じ略称を使うなんて、おかしいのではないか」などの声が寄せられたという。選挙公報では政党名を記す際に「りっけん」「国民民主党」と書くよう両党が呼びかけていたため、「投票所で見た略称と選挙公報の記載が異なるが、間違っていないか」という人もいた。

 両党関係者は複雑な心境を明かす。立憲の塚本久・愛知県連幹事長は「両党を応援し『民主党』に入れたいと思ってくれる人たちも少なくないが、一般の有権者にとっては分かりづらいため、改めて略称を検討すべきではないか」と指摘。国民民主県連の富田昭雄幹事長も「正式名称で投票を呼びかけても十分には周知できておらず、どちらかの党に入れるつもりで投票した方にとっては納得いかないはずだ。両党できちんと話し合い、独自の略称を決めてもらいたい」と話す。

 立憲の渡辺嘉山・岐阜県連代表は「『民主党』と書いた有権者の中には、こうやって案分扱いになることを分かった上で書いた人が一定程度いたはず」とした上で、「立憲と国民が一緒になって協力し合ってものごとを進めていくべきだという意見かもしれない。同時に、いまだに立憲も国民も同じだと有権者に思われている面もある」と話す。

 国民県連の伊藤正博代表は「本来ならば、『立憲』『国民』という別々の略称を届け出るべきだった。また、かつての民主党のイメージがまだ強く、両党それぞれの有権者への働きかけや認知度が十分でない。とはいえ、民主党への支持という表れなので、その気持ちはありがたいと感じる」と語った。

【第26回参院選】

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