声が聞こえない気づきのマルシェ 聴覚障害者の子・コーダが企画

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手話でコミュニケーションを取る店員ら=三重県大台町の奥伊勢フォレストピアで2022年5月21日午後0時19分、寺原多恵子撮影
手話でコミュニケーションを取る店員ら=三重県大台町の奥伊勢フォレストピアで2022年5月21日午後0時19分、寺原多恵子撮影

 今年の米アカデミー賞受賞作「コーダ あいのうた」で注目されたコーダ(CODA)。親は耳が不自由で、自分は聞こえる子どもを意味する英語の頭文字だ。自身もコーダとして育った手話通訳士の女性が、客と店の人が手話でやり取りする「手話マルシェ」を開催した。社会の多数派と少数派が入れ替わり、新たな気づきを得る場になれば――。背景には、そんな狙いがあったという。【寺原多恵子、写真も】

 5月下旬、森に囲まれた三重県大台町の宿泊施設「奥伊勢フォレストピア」の広場に、26店舗のブースが並んだ。販売されたのは、アクセサリー、せっけんなどの雑貨、ベーグルやコーヒー……。見た目は各地で開催されているマルシェ(青空市)と変わらないが、唯一異なるのは「声」が聞こえないことだった。

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