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高校野球物語2022夏

紫斑病、疲労骨折…大阪桐蔭を最も苦しめた鳴門・冨田遼弥は今

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今春の選抜高校野球大会の大阪桐蔭戦で、力投する鳴門(徳島)の先発・冨田=阪神甲子園球場で2022年3月24日、北山夏帆撮影
今春の選抜高校野球大会の大阪桐蔭戦で、力投する鳴門(徳島)の先発・冨田=阪神甲子園球場で2022年3月24日、北山夏帆撮影

 現代の高校野球で最強チームとされる大阪桐蔭は、今春のセンバツでも多くの大会記録を打ち立てて優勝した。その春に大阪桐蔭を最も苦しめたのが、鳴門(徳島)のエース・冨田遼弥(3年)だ。だが、彼は「不運の左腕」と表現したくなる道を歩み、今も自信と不安という相反する思いを抱えながら、最後の夏を戦っている。

「体中にあざができるんです」

 入学当初からアクシデントに襲われた。2020年春、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって間もないころ、野球部の活動は停止した。

 参加できたのは1カ月以上が経過してから。ところが、すぐに体に変調をきたした。「先生、なんだか体中に赤いあざみたいなのが出るんです」

 森脇稔監督(61)は、冨田が相談しにきたのを覚えている。病院で受診すると、病名は「紫斑病」だった。冨田は激しい腹痛に襲われ、食事もできなかった。症状を落ち着かせるためには、過度な運動を避けるほかなく、練習など論外だった。

 夏に新チームになってからは回復し、1年生ながらベンチ入りした。ところが、今度は冬に両足を疲労骨折した。年明けからしばらく経過するまで、また野球ができなくなった。

 森脇監督は「あいつは高校に入ってから、野球がそんなにできていないんですよ」と同情する。本人は「あまり気にしたことはないです」と屈託ないが、苦難の連続…

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