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東日本大震災

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福島第1原発 処理水海洋放出の実施計画、規制委が正式認可

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東京電力福島第1原発の構内で、処理水がためられているタンク=福島県大熊町で2022年2月26日、西夏生撮影 拡大
東京電力福島第1原発の構内で、処理水がためられているタンク=福島県大熊町で2022年2月26日、西夏生撮影

 原子力規制委員会は22日、東京電力福島第1原発でたまり続ける処理水を海へ放出する設備の設計や手順を盛り込んだ実施計画の審査書を決定し、計画を認可した。規制委の審査はおおむね終了となり、今後の焦点は、放出に使う海底トンネルなどの設備工事を開始するために必要な地元自治体の事前了解が得られるかどうかに移る。

 現在、処理水は敷地内のタンクで保管されている。東電は容量が満杯の137万トンに達する時期を2023年夏から秋とみており、それよりも早い23年春の海洋放出開始を予定している。実施計画では、処理水中の放射性物質のトリチウムの濃度を、国の基準の40分の1未満にした上で、海底トンネルを通して沖合1キロ地点から放出する。処理水の放出終了までには数十年かかる見通し。

 事前了解は東電が協定を結んでいる、第1原発が立地する福島県、大熊町、双葉町から得る必要があるが、漁業者が放出に強く反対している。

 規制委は実施計画の審査書案を5月に了承した。その後、意見を公募する「パブリックコメント」を実施し、6月17日までの1カ月間で1233件が寄せられた。22日の会合ではこれらの意見について議論し、実施計画の審査書を決定した。規制委の更田豊志(ふけたとよし)委員長は同日の記者会見で「十分な議論が尽くされたと思っている。東電は(処理水増加につながる地下水などの)流入を減らす努力を続けることと、(処理水の成分)分析が短い期間で進められるよう体制を整えることが重要」と述べた。

 放出開始までには、東電から運用体制などに関する計画の変更申請が提出される見込みで、規制委は別途審査を予定している。放出設備の使用前検査も行う。

 処理水を巡っては、政府が21年4月に海洋放出の方針を決定。その後、東電が実施計画の審査を21年12月に申請していた。【土谷純一】

【東日本大震災】

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