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都市対抗野球2022

第93回都市対抗野球大会が2022年7月18日に開幕。3年ぶりの夏開催、社会人野球日本一はどこに。

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北海道ガス「怒りん坊エース」 優勝候補に仁王立ち 都市対抗

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【札幌市(北海道ガス)-川崎市(東芝)】力投する札幌市の先発・大城=東京ドームで2022年7月22日、猪飼健史撮影 拡大
【札幌市(北海道ガス)-川崎市(東芝)】力投する札幌市の先発・大城=東京ドームで2022年7月22日、猪飼健史撮影

 第93回都市対抗野球大会は第5日の22日、東京ドームで1回戦があり、2年連続2回目出場の札幌市・北海道ガスが、2年ぶり43回目出場の川崎市・東芝を1―0で降して初勝利を挙げ、2回戦に進んだ。

 札幌市の「怒りん坊エース」が、優勝候補の川崎市相手に、マウンドで仁王立ちした。

 1点リードの六回。1死三塁で川崎市の4番・吉田潤を迎えても、札幌市の大城祐樹の表情は明るい。身長184センチの右腕は淡々とコーナーを突き、外角低めのカットボールでまずは吉田を遊ゴロに。続く5番打者も外角直球で空振り三振。無失点で切り抜けた。

 北海道・遠軽高、桐蔭横浜大を経て加入した4年目の右腕。創部4年目の昨季、エースとしてチームを都市対抗と日本選手権の初出場に導いた立役者なのだが、一つ弱点があった。自他ともに認める「怒りっぽさ」だ。

 自信の表れでもあるが、思うような投球ができないと、不満が態度に出るタイプだった。さらに、それを悪いと思っていなかった。「正直、ちゃんと抑えればいいんでしょ、という気持ちがあった」と明かす。

 そんな右腕を変えたのが、渡部勝美投手コーチの一言だった。練習試合中にマウンドの土を蹴った瞬間、ベンチから「そういう態度は二度と見せるな」と怒号が飛んだ。「大城は投球については特に言うことがないので、練習メニューも任せている」と話し、普段は温和な渡部コーチの一言だっただけに、効果は絶大だった。

 「悪意はなく自然と出ていた」という態度だが、思った。「若い選手が見てどう感じていたのだろう。『大城怒ってるな、よし頑張ろう』とは思わない。後ろは守りにくかっただろうな」。自分が恥ずかしかった。

 悔い改め、北海道2次予選のマウンドではいつも口角を上げた。先発と抑えを1試合ずつ担い代表権獲得に貢献した一方で、裏方としても奔走した。出場のなかった1試合はベンチとブルペンを行き来し、投手の状態を伝えた。守備交代の際は捕手の防具装着を手伝いつつ、相手打線の状態などを聞いて他の選手に共有した。

 14日に26歳の誕生日を迎えたが、「やっと大人になってきた。渡部さんのおかげかな」と笑う大城。父親のような渡部コーチに感謝し、投球以外でもチームをけん引している。【森野俊】

【都市対抗野球2022】

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