恩師が今、謝りたい“反則級”の武器 サッカー日本代表・古橋亨梧
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相手との駆け引きでコンマ何秒の反応速度にこだわるのが、サッカー男子日本代表のFW古橋亨梧(27)=セルティック=だ。その武器はかつて“反則級”だったという。高校時代の恩師は苦笑いしながら、謝罪の念を口にした。「今になってみると、本当に申し訳ないと思っているんです」
30日に開幕するスコットランド・プレミアリーグでは、連覇とゴール量産を狙う。欧州挑戦1年目の昨季は公式戦で計20得点。リーグ戦では得点王にあと1点に迫る12ゴールを挙げ、優勝に貢献した。
新シーズンは欧州のクラブチーム王者を争う欧州チャンピオンズリーグ(CL)を控え、ワールドカップ(W杯)カタール大会出場も狙う。「CLは楽しみですが今は考えないようにします。チームとしては一つでも多くのタイトルを取りたい。個人としてはあまり先を見ずに、まずは目の前のことに集中して数字を伸ばしたい」と冷静に語る。
本人が自負する勝負のポイントは、前線での抜け出しだ。
小さくて細い子が…
ルーツを探ろうと、毎年のようにJリーガーを輩出する母校の大阪・興国高を訪ねた。サッカー部の内野智章監督(43)が初めて古橋を見たのは中学3年の時。「小さくて細い子」という印象を抱いたという。
足が速いのに、自らボールを持って仕掛けることには消極的で自信がない様子。それでも「相手の背後に抜け出すのが独特のタイミングで、すごく速い。既に高校生が対応できないレベルだった」と走力や感覚の良さに驚かされ、センスを感じた。可能性を見いだし、「うちにきてドリブルでいける選手になったら『鬼に金棒やで』と声をかけたかな」と振り返る。
しかし、常にギリギリを狙った相手の背後への抜け出しは鋭すぎたのか、試合ではオフサイドの反則を連発した。「めっちゃオフサイドが多くて『ちゃんと(オフサイドになるかどうかの)ライン見ろや』って、すごく怒った記…
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