伊勢湾の赤潮「これまでにない被害」 魚やアワビが値崩れ

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伊勢湾では赤潮発生への警戒感が広がる=2021年6月撮影
伊勢湾では赤潮発生への警戒感が広がる=2021年6月撮影

 三重県伊勢市沖の伊勢湾から志摩市の志摩半島にかけて発生した赤潮被害が拡大し深刻化している。タイやアジなどの魚類やアワビ、サザエなどの貝類が多数、衰弱死し、市場価格も値崩れを起こしている。志摩市の漁業者は「これまでにない被害」と肩を落とした。

 赤潮は有害植物プランクトンの「カレニア・ミキモトイ」で、漁業者らの話を総合すると、北は松阪から鈴鹿市沖の伊勢湾、南は志摩市の熊野灘側に拡大しているという。

 鳥羽市石鏡町で、7月20日に海女(あま)が海に潜ったところ茶色く濁り、海底にアワビなどの貝殻が多数散乱していた。死んで魚に食べられたらしい。21、22日はさらに濁りがひどくなり、岩が見えない状態になった。この海女は「岩と岩との間に挟まれたようになり、危うくなった」と振り返る。漁は当分の間、休業が決まった。

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