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日本一短い「西九州新幹線」 JR九州の“秘策”は成功するのか

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走行試験で大勢の市民に迎えられ新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で2022年5月10日午前10時23分、徳野仁子撮影
走行試験で大勢の市民に迎えられ新大村駅に入る西九州新幹線「かもめ」=長崎県大村市で2022年5月10日午前10時23分、徳野仁子撮影

 長崎県と佐賀県を結ぶ九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)が9月23日に開業する。全長66キロを新車両「かもめ」が駆ける日本一短い新幹線だ。国と地元の協議が難航し、博多方面につなげる計画は宙に浮いた状態。これで客を呼び込めるのだろうか。運行するJR九州の“秘策”とは――。

博多―長崎、30分短縮

 佐賀県西部の武雄温泉(武雄市)と長崎(長崎市)を最短23分でつなぐ。一部の回送線を除くと日本一短い新幹線だ。博多―長崎の所要時間は従来より最大30分短縮され、1時間20分となる。長崎、佐賀両県の入り組んだ海岸線を走る在来線は高速化が難しく、需要が大きな福岡市と長崎市の移動はマイカーや高速バスだと2時間以上かかる。JR九州は「30分の短縮効果は画期的。最大限PRしたい」(古宮洋二社長)と意気込む。

 ただ、西九州新幹線は他の新幹線と直結しておらず、博多発着の在来線特急との乗り換えが必要だ。山陽新幹線から長崎へ向かうと、博多と武雄温泉で最低2度の乗り換えが必要となる。現在は博多―長崎の直通の特急があるが、新幹線開業に合わせて廃止される。長崎方面の観光需要増加を当て込む観光業界からは「直通でないのは不便。関西や関東の客にどうPRすればいいのか」(旅行会社関係者)と戸惑いの声も聞こえてくる。新型コロナウイルス禍が続く中、JR九州も開業後の乗客目標値を公表できずにいる。

長崎の悲願、「飛び地」路線

 なぜこれほど短距離の新幹線が誕生したのか。…

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