総務省、KDDIに行政指導 厳重注意、再発防止策の徹底求める

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金子恭之総務相(左)は大規模な通信障害を起こしたKDDIの高橋誠社長に行政指導の文書を手渡した=東京都千代田区で2022年8月3日午後3時半ごろ、加藤美穂子撮影 拡大
金子恭之総務相(左)は大規模な通信障害を起こしたKDDIの高橋誠社長に行政指導の文書を手渡した=東京都千代田区で2022年8月3日午後3時半ごろ、加藤美穂子撮影

 総務省は3日、7月に大規模な通信障害を起こしたKDDI(au)と傘下の沖縄セルラー電話に対し電気通信事業法に基づき行政指導した。総務相名で厳重注意するとともに、再発防止策の徹底や通信障害の周知ルールの策定を業界全体で取り組むよう指示。11月10日までに取り組み状況を報告するよう求めた。

 金子恭之総務相が総務省でKDDIの高橋誠社長に行政指導の文書を手渡した。文書を受け取った高橋社長は記者団に「しっかり再発防止に努めていく。(総務省の)検証会議にも対応し、さまざまな方のご意見をいただいた上で長期的再発防止策をとりまとめたい。設備投資、コストもかかるが、第一優先で取り組む」と語った。

 7月2日未明に発生した通信障害は61時間25分続き、延べ3091万人以上が音声通話やデータ通信が利用しづらい状態となった。KDDIの回線を利用する企業の通信システムにも影響が拡大。KDDIは28日に総務省に事故報告書を提出し、翌日に利用者3655万人に「おわび」として一律200円を返金すると発表した。

 総務省は、今回の通信障害が長時間、広範な影響を与えたことを重く見て、総務相名で行政指導した。NTTドコモで2021年10月に発生した通信障害では、通信業界を監督する総合通信基盤局の局長名で行政指導していた。通信トラブルを繰り返すなどの不適切な事案には至っていないとして、業務改善命令など行政処分は見送った。

 通信障害は機器の交換作業を古い作業手順で実施したことで起こり、1カ所の機器の不具合が全国に広がった。総務省は8月8日に電気通信事故検証会議を立ち上げ、10月をめどに再発防止策をまとめる。

 今回の通信障害では119番などの緊急通報がつながりにくくなったことも問題になった。金子総務相は3日、緊急時に他社回線に乗り入れる「ローミング」実現に向けた有識者会議を9月にも立ち上げると表明。年内にも方向性をとりまとめる方針だ。【加藤美穂子】

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