九電 4年ぶり最終赤字 燃料費高騰が響く 4~6月期連結決算

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九州電力=福岡市で 拡大
九州電力=福岡市で

 九州電力が発表した2022年4~6月期連結決算は、売上高が前年同期比24・8%増の4367億円、最終損益は348億円の赤字に転落した。ウクライナ情勢による燃料費高騰に加え、原発の稼働率低下も響き、4年ぶりの最終赤字。今後、原発の稼働率が上がる予定のため、火力発電の燃料費は抑えられる見込みだが、価格動向など先行きに不透明な要素が多く、通期業績の見通しは未定とした。【高橋慶浩】

 総販売電力量はほぼ前年並みの222億キロワット時。燃料費の上昇分を販売価格に転嫁したため売上高は増えたが、制度上3カ月ほど遅れて価格に反映することから上昇局面にある足元の燃料価格には対応せず、一時的に損失が膨らんだ。経常損益は472億円の赤字だった。

 また、テロ対策施設の完成遅れなどで原発の停止期間が延び、代わりに自社の火力発電や電力市場からの調達で電力供給を補ったため、燃料価格高騰のあおりで収益をさらに押し下げた。

 7月以降は原発の稼働率が上がり、収益は一定程度改善される見込みだが、ウクライナ情勢で燃料価格高騰の先行きが見通せない。さらに、年間に使う液化天然ガス(LNG)の約50万トンを調達している極東サハリンの石油・天然ガス開発事業「サハリン2」が、ロシアのプーチン大統領の意向で調達できなくなるリスクも抱え、通期業績予想は「合理的に算定することが困難」として未定とした。

 記者会見した中野隆常務は「(最終赤字は)非常に残念。ウクライナ情勢による世界的な燃料費高騰のあおりを受けたが、一事業者としては対応しがたい。通期業績見通しの公表は、燃料価格の動向などしばらく様子を見ないと難しい」と話した。

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