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安倍元首相銃撃事件を機に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に改めて注目が集まっています。政治家との関わりなどが次々と表に。

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旧統一教会の名称変更「政治的な力、働いたのでは」 前川元次官

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「旧統一教会と政府与党との関係」について野党に説明する前川喜平元文部科学事務次官=国会内で2022年8月5日午後1時33分、竹内幹撮影
「旧統一教会と政府与党との関係」について野党に説明する前川喜平元文部科学事務次官=国会内で2022年8月5日午後1時33分、竹内幹撮影

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の名称変更申請を2015年に文化庁が認めた経緯について、末松信介文部科学相は5日の閣議後記者会見で「要件を満たした申請書が提出されたため、受理し、認証の決定をした」と述べ、政治的な判断ではないとの認識を示した。一方、野党は同日、1997年に旧統一教会から相談が持ち込まれた際に手続きを担当する文化庁宗務課の課長だった前川喜平元文科事務次官から当時の経緯の説明を受けた。前川氏は「何らかの政治的な力が働いたとしか考えられない」と語った。

 文化庁によると、旧統一教会からは97年ごろに名称変更の相談が文化庁にあったが、このときは申請に至らなかった。その後、15年に申請を受け、変更を認めた。

 会見で末松氏は、宗教法人法に規定された要件を備えていると認めた時は、名称変更を認証する必要があると説明。形式上の要件以外のことを理由に受理を拒むのは「行政上の不作為として、違法性を問われる恐れがある」とした。

 末松氏は、文化庁が名称変更を認めた15年、当時の下村博文文科相に、申請を受理する前と変更を認める前に報告していたと説明し、「当時から(旧統一教会が)係争中のこともあり、社会的に注目度の高い法人にかかる事案であったため、念のため報告した。下村大臣から指示はなかった」と述べた。

 一方、同日の野党への説明で前川氏は、旧統一教会が元信者から霊感商法などを巡って損害賠償訴訟を起こされていたことなどを踏まえ、「『実態が変わっていないので名前だけ変えることはできない。申請を出さないでくれ』という対応をして、納得して引き下がってもらった」と語った。15年に文化庁が一転して申請を受理する際にも反対したが、認められたことについては「かなりのスピードで決裁されている。政治的案件だったからではないか」と述べた。野党側は名称変更を認めた際の決裁文書の一部が黒塗りで開示されたとし、文科省に対してすべて公開するよう求めた。

 会議後、報道陣の取材に応じた前川氏は、末松氏や4日に取材に応じた下村氏が、申請を受理した理由として訴訟リスクを挙げたことについて「リスクがあったとしても、この名称変更はすべきではないというのがあるべき政策決定だった。その決定をどう法的に正当化するか考えるべきだったのでは」と話した。【深津誠、堀智行、大場弘行】

【旧統一教会】

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