人間存在を問う闘い 米本浩二・著『水俣病闘争史』

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巡礼姿で江頭豊社長に詰め寄る患者ら=1970年11月28日、大阪厚生年金会館(当時)
巡礼姿で江頭豊社長に詰め寄る患者ら=1970年11月28日、大阪厚生年金会館(当時)

 <土曜カルチャー>

 水俣病の歴史と患者らの闘いを概観する『水俣病闘争史』(河出書房新社)が8月中旬、刊行される。著者は『評伝 石牟礼道子 渚(なぎさ)に立つひと』、『魂の邂逅(かいこう) 石牟礼道子と渡辺京二』(いずれも新潮社)などの著作のある作家の米本浩二。本書を『評伝~』『魂の~』に続く「3部作」と言う米本に話を聞いた。

 いわゆる「水俣病闘争」は、1968年から73年まで繰り広げられた患者救済運動を指す(73年で水俣病が終わったわけではなく「闘争の本質が変わってしまった」と米本は指摘する)。本書は、前後の歴史にも触れつつ、この<前近代による近代への異議申し立て>(渡辺京二)である水俣病闘争の本質を未発表資料なども駆使し、描き出す。

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