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無実の人を処罰しない 元「伝説の裁判官」冤罪救済に尽力

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東京地裁に向かう元東京高裁判事の弁護士、木谷明。「裁判所がしっかりしないとだめなんですよ」と語る
東京地裁に向かう元東京高裁判事の弁護士、木谷明。「裁判所がしっかりしないとだめなんですよ」と語る

 「再審裁判のあるべき姿とは、かけ離れた決定だ。承服できない」

 元東京高裁判事の弁護士、木谷明(84)は、語気を強めた。

 鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」の第4次再審請求審で鹿児島地裁が6月22日、再審開始を認めない決定をしたことを受け、開かれた記者会見。殺人罪などで懲役10年が確定し、服役した原口アヤ子(95)の再審請求は第3次までに地裁と高裁が計3回開始を認めたが、いずれも上級審で覆っていた。

 「開始決定が出るたびに検察官が不服申し立てをして再審が始まらない。これでは請求者は救済されません」

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