防衛費積み上げ、「金額ありき」抑えられるか 改造内閣の課題/1

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中国CCTVの映像に映る飛翔体発射の様子=2022年8月4日、CCTV提供・AP
中国CCTVの映像に映る飛翔体発射の様子=2022年8月4日、CCTV提供・AP

 岸田文雄首相(自民党総裁)は10日、閣僚19人中14人を入れ替える大幅な内閣改造に踏み切った。併せて行った党役員人事でも中枢5ポストのうち3人が派閥トップを務める重厚な布陣を敷いた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と閣僚らの「関係」が次々に明らかになるなど政権の求心力が低下する中、党内の幅広い勢力に配慮する「挙党態勢」を敷いた形だ。ただ、刷新感が乏しいとの見方も強く、政権浮揚につながるかは不透明だ。

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 岸田文雄首相は内閣改造で、直面する重要課題については再登板・留任の閣僚を充てるなどして、政権を挙げて取り組む姿勢を見せている。

 最も重視する課題の一つが、中国の軍拡をにらんだ防衛力強化だ。首相は健康問題を抱える岸信夫前防衛相の後任に、防衛相経験者で自民党の国防族議員の信任が厚い浜田靖一氏を登用した。首相は防衛費増額で数値目標を掲げることには一貫して慎重で、浜田氏は考えが近い。党内で目立つ「金額ありき」の議論をけん制する役割を期待している。

 防衛力整備は、2022年度当初予算で5兆3687億円だった防衛費を、23年度にどこまで引き上げるかが焦点だ。中国の軍拡への対抗にウクライナ情勢も絡み、首相は防衛費の「相当な増額」を既に表明している。増額する手順として、党内ではまず数値目標を掲げた上で議論を進めるべきだという声が強い。7月に死去した安倍晋三元首相も「当初予算ベースで6兆円台後半から7兆円」にすべきだと、早々に金額を示していた。安倍氏側近の萩生田光一政調会長は安倍氏の路線を継承する構えを見せており、党内議論では数値目標が重視される可能性がある。

 一方、首相…

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