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14色のペン

表現者が評価されるということ 羽生結弦さんの新たな道

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プロ転向後初の公開練習で「SEIMEI」を演技する羽生結弦さん=仙台市のアイスリンク仙台で2022年8月10日、貝塚太一撮影
プロ転向後初の公開練習で「SEIMEI」を演技する羽生結弦さん=仙台市のアイスリンク仙台で2022年8月10日、貝塚太一撮影

 今月スタートしたウェブコラム「14色のペン」も本日で筆者のローテーションが一巡り。運動部の記者としてペンを握ります私が、アンカー14人目の色を彩らせていただきます。担当競技の取材現場から感じたことを、思いのままに――。まずは「氷の世界」から、あのレジェンドの話題を届けます。【東京運動部・倉沢仁志】

 見せる表情は、半年前と全く変わらなかった。いや、それ以上に覚悟を決めた顔つきで、彼はさっそうとリンクに無数の軌跡を描いていった。

 7月にプロ転向を表明したフィギュアスケート男子の羽生結弦さん(27)。2014年ソチ、18年平昌冬季オリンピックの連覇をはじめ、個人では史上最年少23歳での国民栄誉賞受賞など数々の偉業を成し遂げてきた。今月10日には早速、プロとしての練習を公開した。この日は最後の競技会となった北京冬季五輪の2月10日の演技から、ちょうど半年だった。

 プロ転向を表明した記者会見や、公開練習後の取材で羽生さんは「競技者として他のスケーターと比べ続けられることはなくなった」「点数をつけてもらうためだけのスケートじゃなく、皆さんに見ていただけるようなプログラムをやっていかないと」と口にした。それらの言葉には「採点」の世界を離れる解放感が漂っていた。

 私は取材しながら、5カ月前に聞いた、あるピアニストの言葉を思い浮かべていた。

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