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わたしのふるさと便

あまり知られていない観光スポットや地元で人気の食べ物を、現地で勤務する支局長が紹介。47都道府県を巡ります。

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わたしの穴場 愛知県 「犬山市・旧市街地」 映える、国宝の城下町

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本町通りの町並み=いずれも犬山観光写真コンテスト入賞作品(https://inuyama.gr.jp/about-inuyama/photos)犬山市観光協会提供 拡大
本町通りの町並み=いずれも犬山観光写真コンテスト入賞作品(https://inuyama.gr.jp/about-inuyama/photos)犬山市観光協会提供

 愛知県犬山市といえば、現存する日本最古の木造天守を持つ国宝「犬山城」が思い浮かぶ。木曽川の渓谷を眺める日本ライン下りや、明治の建造物が移築された明治村など観光開発も進んだ地域だが、近年は行楽客数がやや低迷していた。

本町通り「昭和横丁」 拡大
本町通り「昭和横丁」

 ところが、2007、08年ごろから、観光客数の増加が顕著になる。電線の地中化など地道な取り組みがベースにあるが、きっかけはSNSによる「インスタ映え」。三光稲荷神社のハートの絵馬や城下町で売られているカラフルな団子が、町歩きついでの若い女性にSNSで拡散される事例が目立つようになった。

有楽苑・弘庵の庭園 拡大
有楽苑・弘庵の庭園

 ネットで「犬山 インスタ映え」と画像検索すると、古民家を利用したカフェが並ぶ本町通りの町並みや、五平餅や抹茶アイスなどの食べ歩きを堪能した際の画像がずらりと並ぶ。和服のレンタルサービスも人気で、現地で着替え、友人や恋人とポーズをきめた画像も多い。

三光稲荷神社 拡大
三光稲荷神社

 犬山城を訪ねただけで、素通りされる傾向もあった城下町を、スマホ片手の老若男女が裏道まで歩き回る。ネットで話題になるかが呼び込みのポイントとなり、インスタアップを条件に割り引く店や浴衣画像の投稿呼びかけも始まった。

犬山祭・勢ぞろいした山車 拡大
犬山祭・勢ぞろいした山車

 実際、「犬山」のグーグル検索の実績を確認すると、犬山城の入場者数が年間20万人前後で底だった04年ごろに比べると、近年は2~3倍に増えた。犬山城の入場者数もコロナ禍前の18年には62万人と3倍程度に増え、サイバー空間の人気が、リアルな人気に結びついた形だ。

犬山城天守から望む木曽川 拡大
犬山城天守から望む木曽川

 こうした若者人気に触発されたのか、町歩きや歴史好きグループからの渋めの投稿や、家族連れからのほのぼのした投稿も増えた。織田信長の弟・有楽斎が設計した国宝の茶室如庵がある有楽苑、古刹(こさつ)・瑞泉寺の静かな参道、天守から望む木曽川の眺め。「全国的な知名度ではお城以外は穴場。ぜひ、自分なりの穴場を発信していただきたいですね」。市観光協会の後藤真司広報宣伝担当リーダーはそう話している。【中部報道センター室長・本多健】


ふるさと便・愛知県おすすめスポットツアー

 国宝如庵内部特別見学と犬山城・城下町食べ歩き・イチロー展示ルーム(商品コードW0005-37) 11月22日発(1泊2日):6万9800~7万1800円。東京駅発着、往復新幹線利用、現地貸し切りバス(名古屋駅集合・解散は1万2000円引き)。紅葉の香嵐渓、国宝源氏物語絵巻特別公開へも。宿泊はホテルミュースタイル犬山エクスペリエンス(朝夕食付き)。申し込み・問い合わせは毎日新聞旅行(03・6265・6966、平日10~16時、土日祝休)まで。ツアーの申し込みはQRコードからもできます。

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 <メモ>

 犬山の城下町へは名古屋駅から名鉄犬山線で犬山駅下車。中部空港からも名鉄の直通電車がある。詳しくは犬山市観光協会(https://inuyama.gr.jp/)か名鉄(https://www.meitetsu.co.jp/pr/inuyama_cp/)へ。


次回は千葉県です

 「お国トリビア」では、各県にまつわる隠れた事実、興味深いことなどを取り上げます。21日は千葉県、28日が石川県、9月4日が山口県です。気になる都道府県についての疑問点や知りたいことなど、皆さまのご意見をお寄せください。郵便は〒100-8051(住所不要)毎日新聞地方部「わたしのふるさと便」係、メールはt.chihoubu@mainichi.co.jpへ。二重投稿はご遠慮ください。掲載分の著作権は毎日新聞社に帰属します。ただし、投稿者本人の利用は妨げません。毎日新聞の電子媒体にも掲載します。

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