旧統一教会、なお違法行為 09年「法令順守」宣言に疑問の声 弁護士「献金強要・勧誘続く」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
日本外国特派員協会で記者会見する世界平和統一家庭連合の田中富広会長=東京都千代田区で2022年8月10日、猪飼健史撮影
日本外国特派員協会で記者会見する世界平和統一家庭連合の田中富広会長=東京都千代田区で2022年8月10日、猪飼健史撮影

 「霊感商法なるものを、過去も現在も行ったことはない」。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長が10日の記者会見で説明した内容に、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)から疑問の声が上がっている。教団側は、教団関連の事件で信徒らが相次いで検挙された2009年に「コンプライアンス宣言」を出し、法令順守を徹底してきたとするが、宣言後も裁判所が教団の対応を違法と認めた例もある。全国弁連は「違法な献金強要や勧誘行為はなくなっていない」と指摘する。

 「13年前が分岐点だった」。10日の会見で田中会長が振り返ったのは、名称変更前の09年の「新世事件」だった。全国弁連によると、事件では「不安をあおって印鑑などを売りつけた」として、警視庁公安部が特定商取引法違反容疑で教団傘下の有限会社「新世」の事務所や教会などを家宅捜索。社長ら7人が逮捕され、有罪判決や略式命令を受けた。「先祖の因縁」などと不安に陥れ、高額のつぼなどを買わせる手法は1980年代か…

この記事は有料記事です。

残り977文字(全文1404文字)

あわせて読みたい

ニュース特集