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モノ言う株主の圧力、環境対策でもじわり 脱炭素社会へ転換迫る

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平田仁子さん
平田仁子さん

 企業に対し経営の見直しを迫る「モノ言う株主」。その株主圧力が気候変動対策で強まっている。脱炭素社会の構築に向け、ビジネスモデルの大転換を迫られる企業を変える力になるか。

環境提案、全て否決に

 「世界の変革の流れに乗り遅れることは株主の価値の毀損(きそん)につながる」。今年4月、国内外の環境NGO(非政府組織)5団体が東京都内で開いた共同記者会見。「気候ネットワーク」理事の平田仁子さん(52)はこう話し、気候変動対策こそが企業の成長を後押しすると訴えた。

 5団体は今年、三菱商事、三井住友フィナンシャルグループ(FG)、東京電力ホールディングス(HD)、中部電力の4社に気候変動対策の強化を求める提案を出した。平田さんは提案に直接参加していないが、2年前に環境に関する株主提案を日本で初めて行った中心人物。企業の脱炭素化に向けた活動を続けている。

 三菱UFJ信託銀行によると、6月にピークを迎えた今年の総会での株主提案は前年比6割増の77社で、議案数は292件。いずれも過去最多となった。ただ、環境関連の提案は5団体の提案を含めてわずか14件。その全てが否決に終わった。

脱炭素のうねり

 それでも平田さんは「勝敗ではなく、プロセスに意味がある」と話し、株主提案することの意義を強調する。

 大学時代に環境問題に関心を抱き、就職した出版社を退職して米国のNGOにインターンとして参加。帰国後、1998年に気候ネットワークを創設した。期待したのは投資家の力だった。世界では欧米を中心に、株主提案で大企業にアプローチする動きが盛んで、「この形なら脱炭素のうねりを日本に持ちこめる」と考えた。会社法を学び、株主総会に詳しい弁護士の元にも足を運んだ。

 日本初となる環境関連の提案は2020年6月。みずほFGに対して行った。気候変動に関する国際枠組み「パリ協定」の目標達成に向けた行動計画について開示を求める内容だった。否決されたが、…

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