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東京五輪汚職

東京オリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で、大会組織委元理事らが逮捕。祭典の裏で何が。

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五輪の「夢」暗転 AOKI前会長「高橋元理事にだまされた」

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聖火リレーを走るAOKIホールディングスの青木拡憲前会長=長野県大町市で2021年4月2日(代表撮影)
聖火リレーを走るAOKIホールディングスの青木拡憲前会長=長野県大町市で2021年4月2日(代表撮影)

 巨大利権が動く「平和の祭典」の裏で、高橋元理事は暗躍したのか。汚職事件の真相を追うとともに、肥大化する商業五輪の問題点を検証する。

  ◇

 2018年9月、東京都内の飲食店。紳士服大手「AOKIホールディングス(HD)」会長(当時)の青木拡憲(ひろのり)容疑者(83)は1枚の紙を手にしていた。「日本選手団の公式スーツを是非AOKIで」「オリンピックAOKIモデルスーツを販売」。紙には、AOKIHDが五輪のスポンサーとなった暁に実現したい内容が列挙されていた。

 青木前会長から紙を受け取ったとされるのが、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事(当時)の高橋治之容疑者(78)だ。大手広告会社「電通」元専務で、日本のスポーツビジネスの第一人者。約1カ月後、AOKIHDはスポンサーに決定した。

 前会長は「元理事への依頼を紙にまとめて手渡した」と、東京地検特捜部に説明したという。一方、元理事は前会長から紙を受け取ったことを否定している。

 蜜月だったはずの2人。特捜部の捜査を受け、互いの言い分は食い違ったまま逮捕となった。

  ◇

 青木前会長は高校卒業後の1958年、出身地の長野市で「洋服の青木」を創業した。行商から始めたビジネスは、低価格と郊外型店舗を売りに全国に拡大。一代で紳士服業界ナンバー2の地位を築いた。

 「64年の東京五輪を見に行ったんだ。長野で五輪が開かれたことは誇り。五輪に関わりたい」。98年に冬季五輪が長野で開かれると、前会長は周囲に「夢」を語った。…

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【東京五輪汚職】

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