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安倍晋三元首相銃撃

2022年7月8日、演説中の安倍元首相が銃撃され、死亡しました。その後の「国葬」にも疑念が…。

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要人暗殺描いた小説「パンとサーカス」著者・島田雅彦さん 国葬、透ける自民の保身 政治と宗教の癒着、追及を

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作家で法政大教授の島田雅彦さん=東京都千代田区で2022年7月29日、内藤絵美撮影
作家で法政大教授の島田雅彦さん=東京都千代田区で2022年7月29日、内藤絵美撮影

 静かな語り口に、憤りがにじみ出ている。「国葬で言論を封じ、政治と宗教の癒着をうやむやにし、党内派閥の力関係を調整するつもりでしょう」。そう推察するのは、かねて政治に物申してきた作家の島田雅彦さん(61)である。宗教団体「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)を巡る問題が政界を揺さぶる中、安倍晋三元首相の国葬に異を唱えるのだ。

 教団との関係が露見する自民党議員が後を絶たない。「本気で教団との関係を断つつもりなら内閣総辞職、解散総選挙をすべきです」。うだるような猛暑が続く東京都内で、島田さんはそう鋭く切り出した。安倍氏の銃撃事件以降、政界の動きに心底うんざりしているという。

 亡くなった安倍氏も、旧統一教会の関連団体にビデオメッセージを寄せるなど、長年つながりを持っていたとみられている。改めて、安倍政治への評価を尋ねると、痛烈な言葉が返ってきた。「『モリ・カケ・桜』などの疑惑のもみ消しにしか政治力を発揮しなかった。そんな人物が首相の在任記録を更新したこと自体、政治の劣化を如実に物語っています」。憲政史上最長の8年8カ月にわたって首相を務めた安倍氏だが、なぜかくも長く宰相でいられたのか。

 「日本政府はいわば、…

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【安倍晋三元首相銃撃】

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