知られざる「平磯は無線・電波研究発祥の地」 地元に銘板設置 茨城

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敷地内でひときわ存在感のあった口径10 メートルの電波望遠鏡=滝沢修さん提供
敷地内でひときわ存在感のあった口径10 メートルの電波望遠鏡=滝沢修さん提供

 ひたちなか海浜鉄道美乃浜学園駅で、旧平磯町(茨城県ひたちなか市)を国内の無線・電波研究発祥の地として示す銘板の設置が進められている。無線・電波研究が携帯電話や防災、GPSなどに欠かせなくなっているなか、設置計画の中心メンバーで情報通信研究機構(NICT)の滝沢修・上席エキスパート(60)は「現代の安全で便利な社会は、平磯が支えてきたことに気づくきっかけになれば」と話す。

 発祥の地は、NICTの前身で1915年に開設した逓信省電気試験所平磯出張所。その3年前にはタイタニック号沈没事故が発生し、日本でも無線の必要性が認識された時期だった。平磯町に白羽の矢が立ったのは、米国と交信しやすい太平洋側▽周囲に雑音が少ない立地▽東京からのアクセスのよさ――といった条件に合致したためだ。

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