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習近平の中国

習近平体制は党大会を経て3期目が始動。権力集中が加速する異例の長期政権は、どこに向かうのでしょうか。

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「習1強」の行方

中国を襲う「超」就職氷河期 締め付け推進の習氏が陥るジレンマ

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中国の習近平国家主席=マカオで2019年12月18日午後4時22分、福岡静哉撮影
中国の習近平国家主席=マカオで2019年12月18日午後4時22分、福岡静哉撮影

 中国で若者の就職難が深刻化している。16~24歳の7月の失業率は19・9%と過去最悪を更新した。背景には新型コロナウイルス対策に伴う景気の減速に加え、習近平指導部が近年注力してきたIT大手への規制強化があるとの指摘が出ている。「超就職氷河期」は、習氏が異例の3期目入りを目指す秋の中国共産党大会に暗い影を落としている。

面接すら受けられない

 「面接すら受けることができない会社が多かった。社会で生きていく道が見つかるのか本当に不安だった」。北京市内の著名な経済系大学を卒業し、今夏から北京市内のIT企業で働き始めた王さん(23)は自身の厳しい就職活動をこう振り返った。

 今年1月から就職活動を本格化した王さんは、高い給与や充実した社内教育制度にひかれてIT大手を中心に約80社に履歴書を送った。だが先方からはほとんど返事が来ず、面接試験までこぎ着けられたのはわずか5社。面接でも不採用が続いて不安…

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【習近平の中国】

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