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息子自死の母に聞く、自殺防止対策

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中学生時代の西尾健司さん。運動会ではいつもリレーの選手だった=西尾裕美さん提供
中学生時代の西尾健司さん。運動会ではいつもリレーの選手だった=西尾裕美さん提供

 長い夏休みが終わるこの時期、子どもの自殺が増える傾向にあります。文部科学省によると、2020年に自殺した小中高校生は479人。前年の339人から大幅に増え、過去最多だったそうです。命を守るためにはどうしたらいいのか。息子の自死を経て、同じ境遇の遺族に寄り添う女性に取材しました。【デジタル報道センター・生野由佳】

 大阪府在住の西尾裕美さん(64)は20年前、高校1年だった長男健司さん(当時16歳)が自死したあの日を、昨日のことのように覚えている。生きていたら、36歳になる。

 死を選ぶきっかけは日常に潜んでいる。健司さんは学校で2度目の生徒指導を受けた日の夜、自ら命を絶った。指導の理由は「友人にテストの答えを見せ、カンニングの手伝いをした」「たばこを吸った」――こと。そんなことは「男の子が通る道」ぐらいに西尾さんは思っていた。進学校で友人に囲まれていた健司さん。しかし、誰もが想像できないほど、思春期の心は壊れやすかった。

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