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新型コロナウイルス感染症の発生当初から厚生労働省を足場に取材してきました。ずっと感じてきたのは、この国の行政はデータを収集し、政策判断に生かすことが不得手だなということ。そんな中、ワクチンを巡って1人の研究者の奮闘を知り、小さな希望を見いだしました。【くらし医療部・横田愛】
「日本にも必要じゃないですか?」。国内で新型コロナのワクチン接種が始まる直前の昨年2月、厚労省の幹部に質問をぶつけて回ったことがある。反応は芳しくなかった。「できたらいいとは思うが……」「無限のお金と人があればできるんじゃないの?」
私が必要だと考えたもの。米国や英国、韓国や北欧諸国にあって日本にないもの。それは、実用化されたワクチンの安全性を検証するための大規模データベース(DB)だ。
ワクチンは、病気の治療に使う医薬品と異なり、健康な人に接種する。…
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