連載

14色のペン

国内外の異なる部署で取材する14人の中堅記者が交代で手がけるコラム。原則、毎日1本お届けします。

連載一覧

14色のペン

ワクチン接種 米・英・韓にあって日本にないもの

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
4回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受ける岸田文雄首相(左)=東京都千代田区で2022年8月12日午前11時57分(代表撮影)
4回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受ける岸田文雄首相(左)=東京都千代田区で2022年8月12日午前11時57分(代表撮影)

 新型コロナウイルス感染症の発生当初から厚生労働省を足場に取材してきました。ずっと感じてきたのは、この国の行政はデータを収集し、政策判断に生かすことが不得手だなということ。そんな中、ワクチンを巡って1人の研究者の奮闘を知り、小さな希望を見いだしました。【くらし医療部・横田愛】

 「日本にも必要じゃないですか?」。国内で新型コロナのワクチン接種が始まる直前の昨年2月、厚労省の幹部に質問をぶつけて回ったことがある。反応は芳しくなかった。「できたらいいとは思うが……」「無限のお金と人があればできるんじゃないの?」

 私が必要だと考えたもの。米国や英国、韓国や北欧諸国にあって日本にないもの。それは、実用化されたワクチンの安全性を検証するための大規模データベース(DB)だ。

 ワクチンは、病気の治療に使う医薬品と異なり、健康な人に接種する。…

この記事は有料記事です。

残り1112文字(全文1479文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集