建設アスベスト訴訟 建材メーカーと遺族、初の和解成立 大阪地裁

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日本インシュレーションとの和解成立について、記者会見で説明する遺族側の弁護団=大阪市北区で2022年8月23日午前11時45分、山本康介撮影
日本インシュレーションとの和解成立について、記者会見で説明する遺族側の弁護団=大阪市北区で2022年8月23日午前11時45分、山本康介撮影

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸って肺がんで死亡したとして、建設作業員だった男性の遺族が東証スタンダード上場の建材メーカー「日本インシュレーション」(大阪市)に損害賠償を求めた訴訟は23日、大阪地裁(石丸将利裁判長)で和解が成立した。会社側が遺族に謝罪し、解決金1287万円を支払う。

 遺族側の弁護団によると、全国の元作業員や遺族計約1500人が国と建材メーカーの賠償責任を問う「建設アスベスト訴訟」を巡り、メーカーとの和解は初めてになる。

 同種の訴訟を巡っては、最高裁が2021年5月、国と一部の大手メーカーの賠償責任を認める判断を示した。国は1人当たり最大1300万円を支払う給付金制度の創設などで救済を進めるが、複数の現場を渡り歩く作業員がどの建材で発症したか特定するのは困難だとして、多くのメーカーは今も責任を争っている。

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