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いきものと生きる

侵略的外来種などの研究で知られる五箇公一さんが生き物に関するあれこれをつづります。

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実は凶暴? サルがトラウマになったわけ

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フェンスをつたって威嚇しながら迫ってくるサル=神奈川県小田原市で2016年10月27日午前9時10分、宇多川はるか撮影
フェンスをつたって威嚇しながら迫ってくるサル=神奈川県小田原市で2016年10月27日午前9時10分、宇多川はるか撮影

 サルは見た目には愛らしいですが、自分の身を守るためには極めて凶暴な一面を見せるので、襲われると危険です。国立環境研究所生物多様性領域生態リスク評価・対策研究室長の五箇公一さんには、幼いころのトラウマがあるといいます。

 この夏、野生のサルが地方の小さな街を震え上がらせた。山陽新幹線の新山口駅から北に5キロほど離れた山口市小郡地域。この山間の住宅街で7月8日から8月4日まで約1カ月の間に、66人もの住民が野生のニホンザルに襲われる被害に遭った。

 学校や住宅の中まで侵入して、子どもや高齢者にかみ付いたりひっかいたりするなどの危害を加えた。住民によれば、これまでもこの地域では野生のサルを見かけることはたびたびあったが、住宅街にまで出てきて人を襲うことはなかったという。

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