イラク内政、混迷長期化 サドル師の「揺さぶり」国会解散を要求

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
国会内に集まるイスラム教シーア派指導者サドル師の支持者たち=バグダッドで2022年8月1日、ロイター
国会内に集まるイスラム教シーア派指導者サドル師の支持者たち=バグダッドで2022年8月1日、ロイター

 イラク内政の混迷が、長期化の様相を見せている。昨年10月の国会選挙で最大勢力となったイスラム教シーア派指導者サドル師の率いるグループが新政権樹立に失敗した後、一斉に議員辞職して国会の外から揺さぶりをかけている。ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー資源価格の高騰が続く中、世界第5位の原油生産国であるイラクの不安定化は多方面に影響を及ぼすおそれがある。

 2003年に米軍などがフセイン独裁政権を倒したイラク戦争後のイラクでは、それまでのスンニ派中心の政治から、国民の多数を占めるシーア派中心へと変わった。ただ、シーア派内部で親イラン勢力と、反米・反イランの愛国路線を提唱するサドル師のグループとの対立があり、それぞれが民兵組織を擁している。

この記事は有料記事です。

残り875文字(全文1194文字)

あわせて読みたい

ニュース特集