特集

旧統一教会

安倍元首相銃撃事件を機に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に改めて注目が集まっています。

特集一覧

旧統一教会に忌避感なき韓国 日本と異なる政治や社会との距離

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
キム・ヨンジャさんの舞台に拍手を送る韓鶴子総裁=教団の動画サイトから
キム・ヨンジャさんの舞台に拍手を送る韓鶴子総裁=教団の動画サイトから

 ずっと気になっていた。日本の保守政界とのつながりが問題となっている世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対する韓国社会の忌避感の薄さだ。「似而非(サイビ)=えせ」宗教と陰口をたたかれながらも、政治家はむろん、芸能人らも「広告塔」になることすらいとわない空気がある。なぜか? 韓国トロット(演歌)好きの私としてはいささか戸惑うが、NHKの紅白歌合戦にも出場した歌手のステージからお伝えしよう。

教団イベントにキム・ヨンジャさん登場

 「とても特別な方をお迎えしました。第1ヒントはトロット、エンカの女王、元祖・韓流スター。どなたかわかりましたか?」。そんな司会者のもったいぶった紹介で登場したのは、キム・ヨンジャさんだ。その抜群の歌唱力で日本にも多くのファンがいる。昨年10月10日、旧統一教会の本拠地、京畿道(キョンギド)加平(カピョン)にある大型施設で開かれた教団イベントの祝賀公演に招かれていた。世界的バリトン歌手、キム・ドンギュさんに続くトリ。驚いたのは豪華な顔ぶれだけではない。大ヒット曲「アモール・ファティ(運命愛のこと)」のサビの歌詞<恋愛は必須、結婚は選択>を<祝福は必須、天宝も必須>に替えている。教団の用語で、合同結婚式などで誕生したカップルや模範の家庭をいうらしい。また美空ひばりさんの「人生一路」は日本語で。

 イベントは世界各地の信者とオンラインで結ばれていた。集まったのは夫婦約30組、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が花道の先にしつらえられた立派な椅子に座っている。日本のモノサシからすれば、芸能人はわきが甘い、ケシカランとなるのだが、韓国の感覚はやや違う。あれは2019年、ソウルのホテルで整形外科医の傘寿のお祝いがあった夏の日のことだ。ひょんなきっかけで末席を汚したら、なんと子や孫からのプレゼントがヨンジャさんのミニライブだった。あいさつに引っ張り出された私は言った。…

この記事は有料記事です。

残り2276文字(全文3072文字)

【旧統一教会】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集