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会いたい・2022夏 脚本家・橋田寿賀子さん 作品、根底に戦争体験

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インタビューに答える脚本家の橋田寿賀子さん=静岡県熱海市で2020年2月4日、長谷川直亮撮影
インタビューに答える脚本家の橋田寿賀子さん=静岡県熱海市で2020年2月4日、長谷川直亮撮影

2021年死去

 大正、昭和、平成、令和と四つの時代を生きた脚本家、橋田寿賀子さんは、家族を通じて社会を描いた。また、青春時代に経験した戦争への嫌悪と恐怖が根底にあった。ウクライナ危機が暗い影を落とし、新型コロナウイルスは終息の兆しを見せない。家族の形が揺さぶられる今、ホームドラマを手がけた橋田さんに会いたくなった。

 橋田ドラマといえば、最高視聴率62・9%を記録したNHK連続テレビ小説「おしん」、30年にわたりTBS系で放送された「渡る世間は鬼ばかり」(渡鬼)など女性を描く視点が印象的だ。多くの作品に登場する俳優の泉ピン子さん(74)は、公私にわたり親交が深かった橋田さんを、敬愛を込めて「ママ」と呼ぶ。

 「あなたとやると視聴率がとれる」。ドラマの打ち上げのたびに橋田さんからそう言われ、次の作品の依頼をくれた。「ママが書いてきたことは、物質的ではない心の豊かさじゃないかな。みんな元気で笑って過ごせることの尊さ、とかね」

 橋田さんは戦後間もなく松竹の脚本部に入ったが、男性中心の映画界で本領を発揮できず、34歳の時に黄金期に差し掛かったテレビの世界に転じた。「水を得た魚のような活躍ぶりでした」。そう話すのは、元TBSプロデューサーの市川哲夫さん(73)。以後、「ガラスの天井」(女性の昇進を阻む見えない壁)を突き破った。

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