「なくて困った」サニタリーボックス 男性トイレの設置状況に差

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兵庫県西宮市役所議会棟2階の男性トイレに設置されたサニタリーボックス。トイレや個室の入り口に設置を知らせる案内が貼られている=西宮市六湛寺町で2022年8月9日午後3時21分、稲田佳代撮影
兵庫県西宮市役所議会棟2階の男性トイレに設置されたサニタリーボックス。トイレや個室の入り口に設置を知らせる案内が貼られている=西宮市六湛寺町で2022年8月9日午後3時21分、稲田佳代撮影

 男性トイレにも、女性トイレのようにサニタリーボックス(汚物入れ)を置く動きが全国で広がっている。加齢や前立腺がんなどの後遺症で尿漏れパッドやオムツを使う男性の存在が知られてきたこともあり、当事者が捨て場所を気にせず外出できる環境作りが求められている。兵庫県内の各自治体の庁舎で設置が相次ぐ一方、取り組み状況には差もある。

 設置の動きは、日本骨髄バンクの設立に尽力し、評議員を務める大谷貴子さん(61)=埼玉県加須(かぞ)市=が発端となった。2021年6月、大谷さんは膀胱(ぼうこう)がん経験者でフリーアナウンサーの小倉智昭さん(75)が、動画投稿サイトで「尿漏れパッドの捨て場がない」と話すのを見て驚いた。病院や多目的トイレなどを除くほとんどの男性トイレにサニタリーボックスが無いことを知らなかったのだ。

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