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アフガン政権崩壊

イスラム主義組織タリバンが2021年8月15日、首都カブールを制圧し、勝利宣言。ガニ政権が崩壊しました。

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アフガン再びテロ温床化も 「日本は対話促せ」元国連支援団代表

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前国連アフガニスタン支援団事務総長特別代表の山本忠通さん=東京都港区で2022年8月26日午後5時13分、金寿英撮影
前国連アフガニスタン支援団事務総長特別代表の山本忠通さん=東京都港区で2022年8月26日午後5時13分、金寿英撮影

 米軍がアフガニスタンから撤収し、米同時多発テロ(2001年9月11日)に端を発したアフガン戦争が終結してから30日で1年となった。約20年に及んだ米史上最長の戦争は結局、イスラム主義組織タリバンが復権し、アフガンから12万人以上が脱出するなど混乱の中で幕が閉じた。米国のアフガン政策の評価や今後の課題を米日の識者に聞いた。

 第3回は、外務省でアフガニスタン・パキスタン支援担当政府代表などを歴任した山本忠通・元国連アフガニスタン支援団特別代表。【聞き手・金寿英】

 2014年から、まずは国連アフガニスタン支援団(UNAMA)の副代表として赴任していたが、当時から米軍司令官は「(イスラム主義組織)タリバンを打ち負かすことはできない」と明確に述べていた。駐留米軍はオバマ政権下の09年から5年間で2倍超の10万人に増派したが、タリバンをせん滅できず、14年末には1万人に減らした。この頃にはタリバンも加わった政治体制の構築が不可避だと認識していたはずだ。バイデン政権が、トランプ前政権時代のタリバンとの合意に基づき米軍を撤収させたこと自体は、20年続いた戦争をさらに長期化させることに米国民の理解が得られなかったことを考えればやむを得なかった。

 米国とすれば、アフガニスタンのガニ政権とタリバンの力が拮抗(きっこう)した状態の中で和平プロセスが進展することを期待したのだろうが、米軍撤収が進む中でのガニ政権のあまりにあっけない崩壊は予想できなかったと思う。もくろみが外れたと言えよう。タリバン政治部門トップのバラダル師でさえ、…

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【アフガン政権崩壊】

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