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安倍晋三元首相銃撃

2022年7月8日、演説中の安倍元首相が銃撃され、死亡しました。その後の「国葬」にも疑念が…。

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首相の「丁寧な説明」、野党納得せず 国葬の経緯や基準…防戦一方

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衆院議院運営委員会の閉会中審査で立憲民主党の泉健太代表(手前左)の質問に答える岸田文雄首相(同右)=国会内で2022年9月8日午後1時28分、竹内幹撮影
衆院議院運営委員会の閉会中審査で立憲民主党の泉健太代表(手前左)の質問に答える岸田文雄首相(同右)=国会内で2022年9月8日午後1時28分、竹内幹撮影

 安倍晋三元首相の国葬をテーマに行われた8日の衆参両院の議院運営委員会では、決定の経緯や国葬の基準などについて議論が交わされた。世論の賛否が割れる中、岸田文雄首相は「丁寧な説明」を続ける姿勢を重ねて示し、国葬の実施に理解を求めたが、野党側の疑問は十分解消されず、議論は平行線に終わった。

 「説明が不十分だということについては謙虚に受け止めながら、国民の理解を得るために引き続き丁寧な説明を続けていきたい」。自ら出席の意向を示し、この日に臨んだ首相だったが、立憲民主党の泉健太代表から国葬の決定プロセスが「強引だ」と指摘され、序盤から防戦に追われた。

 泉氏は、報道各社の世論調査などで国葬反対の意見が増えていることについて「首相と内閣だけの強引な決定方法に反発が起きている」と持論を展開。「(国葬実施の)閣議決定までに三権の長や各党に相談したか」と迫った。立憲の吉川沙織氏も「国会の意見を聞かなかったがために説明が不十分となり、分断を生んだ」と述べ、国会の関与がなかったことを問題視した。

 これに対し首相は、内閣府設置法第4条3項に内閣府がつかさどる事務として「国の儀式に関する事務」と記されていることを根拠に閣議決定したと改めて説明。三権の長や政党への相談の有無には触れず、「国葬は間違いなく行政権に属するものと認識している」と正当性を強調した。

 国葬に相当するか判断するための基準がないことも論点になった。…

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【安倍晋三元首相銃撃】

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