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米中間選挙2022

米大統領選の中間の年に連邦議会の上下両院、州知事などの選挙が一斉に実施される中間選挙が11月8日に投開票されます。

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リベラルな学校教育を批判する「ママたち」急増 共和党も後押し

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米東部メリーランド州ハーフォード郡で、「親の権利」を訴える草の根組織「マムズ・フォー・リバティー」の郡支部長を務めるスージー・スコットさん=2022年8月22日、秋山信一撮影
米東部メリーランド州ハーフォード郡で、「親の権利」を訴える草の根組織「マムズ・フォー・リバティー」の郡支部長を務めるスージー・スコットさん=2022年8月22日、秋山信一撮影

 米国で教育委員会を舞台に「親の権利」を訴える保守派の草の根運動が広がっている。「マムズ・フォー・リバティー(自由の権利を求めるママたち)」と称する組織が急拡大し、人種や性に関するリベラルな教育内容を批判する「文化戦争」の一翼も担う。共和党も11月の中間選挙での集票につなげるため、活動を後押ししている。【米メリーランド州ハーフォード郡などで秋山信一】

 8月22日、米東部メリーランド州ベルエアで開かれたハーフォード郡教育委員会の定例会で、マムズ・フォー・リバティーの郡支部長スージー・スコットさん(57)が発言に立った。「保護者は長年、公教育システムを信頼してきた。しかし、新型コロナウイルス禍で学校との間にあったカーテンが取り払われ、問題が起きていることに気づいた」と訴えると、約80人の傍聴人から「ヒュー」という歓声と拍手が起きた。

きっかけはマスク義務化

 コロナ禍は、休校や授業のリモート化など教育現場に影響し、保護者の教育への関心が高まった。保護者が子供のパソコン越しに授業の様子に触れる機会が増加。保守派の親たちには、人種問題や性的少数者(LGBTQなど)に関して「自分たちが受けた教育と比べ、リベラル化し過ぎている」「自己判断ができない小学生のうちに教えるのは早すぎる」といった問題意識が広がった。

 そして、対面授業の再開時にマスク着用の義務化が推進されると、「親が選択する権利」を重視する保守派の反対運動が起きた。「もう黙っていられない」(スコットさん)との思いに駆られ、一般参加者に発言機会がある教委の会合に保守派の市民が積極的に参加するようになった。その代表格が、マムズ・フォー・リバティーだ。当初はマスク義務化に反対する活動が中心だったが、…

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