障害があっても「職人」に 就労支援が空き家対策にも貢献 愛媛

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リフォームがほぼ終了した空き家。左の階段のように古びていたが、新築さながらに生まれ変わった=愛媛県今治市菊間町で2022年9月7日午前11時20分、斉藤朋恵撮影
リフォームがほぼ終了した空き家。左の階段のように古びていたが、新築さながらに生まれ変わった=愛媛県今治市菊間町で2022年9月7日午前11時20分、斉藤朋恵撮影

 愛媛県今治市の菊間町地区に、いっぷう変わった障害者就労支援事業所がある。その名も「職人集団」。作業にあたる利用者が楽しみながら成長し、地域で増え続ける空き家対策にも貢献している。障害があっても“職人”として日々育っていくノウハウを知ろうと、現場を訪ねてみた。

「失敗してもOK!」

 9月上旬、同地区にある1軒の空き家は内装が木目の美しい板や白い壁紙に張り替えられ、外観の古さとは裏腹にきれいに生まれ変わりつつあった。脚立に上り、ノリを付けた壁紙を慎重に貼った若手の利用者が「少しずれたかも……」と不安げな表情を見せると、指導員の柚山晋平さん(65)は「失敗してもOK!」と豪快に笑った。

 利用者が雇用契約を結ばず、出来高払いの工賃が支払われる「就労継続支援B型事業所」で、身体、知的、精神の各障害を持った10~70代の計約15人が在籍。この日午前は6人の利用者と数人の職員が、数カ月かけたリフォームの仕上げをした。

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