南海トラフで史上最大の地震超える巨大津波の痕跡 和歌山・串本

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国指定名勝の橋杭岩。奥に見えるのが岩柱、手前にあるのが巨岩=和歌山県串本町で2021年7月4日、菱田諭士撮影
国指定名勝の橋杭岩。奥に見えるのが岩柱、手前にあるのが巨岩=和歌山県串本町で2021年7月4日、菱田諭士撮影

 東海・東南海・南海地震が3連動し、南海トラフ沿いで起きた史上最大の地震とされる宝永地震(1707年、マグニチュード=M=8・6)を上回る地震で起きた津波の痕跡を和歌山県沿岸で見つけたと、産業技術総合研究所などのチームが発表した。今後想定される南海トラフ地震の規模や頻度を知る手がかりになる可能性があるとしている。

 和歌山県串本町には、海岸沿いに大小40余りの岩柱が立ち並ぶ国指定名勝「橋杭岩(はしぐいいわ)」があり、これが崩れてできたとみられる巨岩(最大85トン)が陸側約100メートルにわたって散乱している。チームは、巨岩は津波などで陸側に流されたとみて、約1300個の位置や大きさを計測。南海トラフ地震を想定してコンピューター上で模擬的に津波を起こし、巨岩がどのくらい動くかを計算した。

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