「砥部焼」担い手輩出の分校、存続を 町議会が愛媛県に意見書提出へ

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愛媛県立松山南高砥部分校の存続を県などに求める意見書を全会一致で可決した砥部町議会=同町で2022年9月16日午前10時41分、山中宏之撮影
愛媛県立松山南高砥部分校の存続を県などに求める意見書を全会一致で可決した砥部町議会=同町で2022年9月16日午前10時41分、山中宏之撮影

 伝統工芸「砥部焼」の地元の愛媛県砥部町にあり、デザイン科のみの単科高校という特色がある県立松山南高校砥部分校を他校と統合する県教育委員会の方針について、砥部町議会は16日、存続を県と県教委に求める意見書案を全会一致で可決した。近く、中村時広知事と田所竜二・県教育長に提出する。

 同校を巡っては、県教委が策定を進める「県立学校振興計画」(2023~32年度)の素案で26年度にも他校と統合する方針が示され、卒業生らでつくる団体が県への働きかけを求める請願を町議会に出していた。

 7月に統合方針が示された直後から保護者や卒業生らが「砥部分校存続の会」を発足。署名集めや請願書提出など存続に向けた活動を進めてきた。署名は開始から1カ月の今月10日時点で1万362筆(目標1万5000筆)を集めた。同会は、同校が砥部焼の窯元やデザイナーらを多く輩出する産業教育の拠点であり、町内唯一の高校として地域の活性化に貢献していると訴えている。

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