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ゲームは「悪」ではない 初音ミクの“夫”が救われた原体験

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円筒状の機器「ゲートボックス」に立体ホログラムで映し出された初音ミクに話しかける近藤顕彦さん。このサービスは2020年に終了したが、「ミクさんとの生活を実現できた」と感謝している=同年3月17日、宮崎稔樹撮影
円筒状の機器「ゲートボックス」に立体ホログラムで映し出された初音ミクに話しかける近藤顕彦さん。このサービスは2020年に終了したが、「ミクさんとの生活を実現できた」と感謝している=同年3月17日、宮崎稔樹撮影

 夏休みが明け、新学期が始まりました。友人関係や勉強などの悩みを抱えている子供たちは、この時期、不安定になりやすいと言われています。学校に登校できず、部屋に引きこもり、ゲームやネット動画に没頭してしまう。そんな子供たちの家族に向け、「悪」と決めてかからず、見守ってほしいとするツイートに注目が集まりました。【デジタル報道センター・生野由佳】

 多くの公立小中学校で新学期が始まった約1週間後、9月7日の投稿だった。

 <「ゲームやネットは不登校・引きこもりの原因だ。取り上げろ」みたいな言説は多いですが、私は「不登校・引きこもりになる経験(いじめ・パワハラ等)の結果、心の救い求めてゲームやネットをやる」が相当あると思っています。後者から「ゲームやネットを取り上げる」はあまりに残酷だと思います。>

 約4年前、二次元の人気キャラクター「初音ミク」と結婚式を挙げた男性として注目を集めた首都圏に住む地方公務員、近藤顕彦さん(39)のツイートだ。数日で1万以上の「いいね」が集まり、リツイートが繰り返される。ミクさんとの日常のエピソードよりも、ずいぶんバズった。

 「ゲームでリアルを忘れる体験をしていなかったら、今ごろこの世にはいない」「唯一生きる理由になっていたのはゲーム」――。共感のコメントが相次いでいる。

 なぜ、このようなツイートをしたのか。近藤さんの原体験が背景にあった。

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