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第50回毎日農業記録賞×聞く

農業の今を語る「毎日農業記録賞」が50回を迎えました。多様な視点で農業を見つめる皆さんにお話を聞きます。

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危機的水準の食料自給率 ウクライナ侵攻で揺らぐ「食糧安保」

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鈴木宣弘・東京大大学院教授
鈴木宣弘・東京大大学院教授

 ウクライナ戦争は「食糧安全保障」の根幹を揺らすのか。かねて貿易自由化がもたらす「農と食の犠牲」に警鐘を鳴らしてきた東京大大学院教授・鈴木宣弘さんは、生産者と消費者の相互理解に基づく農政の転換を訴える。

 ――ウクライナ戦争の勃発で、「食糧安全保障」の在り方が再び議論されています。

 ◆農政のカジ取りは間違っていた。お金を出せば食料は海外からいくらでも買える、というのは幻想だ。「食糧安保は貿易自由化によって担保される」という自由化論は、サプライチェーンの断絶で、その論拠を失いました。

 ――以前からの鈴木さんの主張が現実化した、と?

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