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面白さの極み 『甲賀忍法帖』=今村翔吾

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=東京都千代田区で、北山夏帆撮影
=東京都千代田区で、北山夏帆撮影

 <文化の森 Bunka no mori>

 小学5年生の頃、初めて読んだ小説が池波正太郎の『真田太平記』であることは、インタビューや、講演など折々で触れてきた。それがきっかけで歴史小説、時代小説を読み始めたわけだ。その後は小中高と、司馬遼太郎、藤沢周平、吉川英治、山本周五郎、海音寺潮五郎、陳舜臣の小説をひたすらに読み漁(あさ)った。記録を取っていたのだが、少なくとも年間100冊。最も多い年は約170冊を読んでいる。2日で1冊……よく読んだものだ。振り返ってみると、まともに勉強していなかったのではないかとさえ思えてくる。

 ただ今思えば、この時にそれこそタイトルの如(ごと)く「乱読」していてよかったと思う。作家になってからは書くことを優先せねばならず、この頃ほどに本が読めないでいるからだ。この読書経験が作家としての素地を作ったのは間違いないだろう。

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