包み隠さず、生徒目線で つらい未来を予防する知識伝えたい 産婦人科医・高橋幸子さん
毎日新聞
2022/9/19 東京朝刊
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<教育の森 kyoiku no mori>
性教育が避けられてきた学校現場で「セーフティーネット」としての役割を果たしてきたのが外部講師による出前授業だ。若者の予期せぬ妊娠などを目の当たりにし、性教育に取り組む医療従事者は少なくない。
「サッコ先生」の愛称で親しまれ、15年前から小中学校や高校で講演を続ける埼玉医科大の産婦人科医、高橋幸子さん(47)もその一人だ。「性には生殖の性、快楽の性、暴力・搾取の性という、三つの種類があります」。東京都立桐ケ丘高校(北区)で7月、体育館に集まった生徒約100人に笑顔で語りかけた。
「『テクノブレイク』というネットスラング(ネット上の俗語)があるけど、あれはうそです」。男子生徒たちに笑いが広がる。「テクノブレイク」とは過度な自慰行為による突然死を指すが、「これまで病院で一例も聞いたことがありません」と強調し、アダルトビデオなどで不正確な情報があふれていると伝えた。
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