スカーフ着用巡り女性が拘束後、死亡 イラン、警察の暴行疑惑

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
イランの首都テヘランで、スカーフ着用を巡り拘束後に死亡した女性に関し伝える現地紙=18日、ゲッティ共同
イランの首都テヘランで、スカーフ着用を巡り拘束後に死亡した女性に関し伝える現地紙=18日、ゲッティ共同

 イランの首都テヘランで、髪を覆うスカーフの着用が不適切だとして女性が警察に拘束された後、死亡した。浮上した暴行疑惑を警察が否定し、怒った市民が路上で抗議活動を展開。ライシ政権は事態の沈静化に乗り出した。地元メディアが19日までに伝えた。

 イスラム教が国教のイランでは1979年の革命以降、女性は公共の場では外国人も例外なく、スカーフなどで髪を隠すことが義務付けられている。違反者は警察から注意を受けたり、連行されたりする。イスラム教に厳格な保守強硬派政権は取り締まりを強化していた。

 死亡した女性は西部クルディスタン州出身のマフサ・アミニさん(22)。旅行先のテヘランで13日に逮捕され、搬送先の病院で16日に死亡した。遺族は「頭蓋骨(ずがいこつ)が折れていた」と主張し、市民の間で警察の暴行を疑う声が拡大。警察は16日、アミニさんとされる女性が警察署で倒れる映像を公開し「突然、心臓発作を起こした」と釈明した。

この記事は有料記事です。

残り850文字(全文1257文字)

あわせて読みたい

ニュース特集