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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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国連加盟国の一部「ウクライナ疲れ」 国際世論の再構築に腐心の米国

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国連総会でビデオ演説するウクライナのゼレンスキー大統領=米ニューヨークで2022年9月21日、ロイター
国連総会でビデオ演説するウクライナのゼレンスキー大統領=米ニューヨークで2022年9月21日、ロイター

 20日に始まった国連総会(193カ国)の一般討論は、ロシアによるウクライナ侵攻や、発展途上国を中心に関心が高い食糧危機や気候変動が焦点になっている。侵攻開始直後はロシア非難でまとまった国連総会だが、戦争の終わりが見えず、一部の加盟国には「ウクライナ疲れ」もある。米国などはウクライナに連帯する国際世論の再構築に腐心している。

 「我々は、ウクライナの領土の一体性と独立に基づいて戦争を終結させる努力を引き続き強めていく」

 一般討論初日の20日。6番目に登壇したトルコのエルドアン大統領は、戦争を終わらせるために「名誉ある撤退」の機会を「双方」に示す外交策の必要性を訴えた。

 トルコは、ウクライナ侵攻で仲介役として存在感を示している。ウクライナ産穀物を黒海を通じて輸出する枠組みでは、国連とともにロシアとウクライナの間に入り、合意をとりつけた。

 この日もエルドアン氏は穀物輸送船の写真を壇上で掲げながら「近年の国連の最も偉大な成果」と強調。砲撃が相次ぐウクライナ南部のザポロジエ原発をめぐっても「同じアプローチを示せる」と語った。

 だが、ウクライナ侵攻の開始から7カ月近く。エルドアン氏が見せる意欲とは裏腹に、この戦争に終わりは見えない。国連のグテレス事務総長は14日の記者会見で「明日にも停戦が実現するという幻想を抱かせるようでは、真実を語っているとは言えない」と述べ、停戦のめどは立たないと指摘した。

 戦況は刻一刻と変わっており、ウクライナも現時点での停戦には否定的だ。21日、議場のスクリーンに映し出されたビデオ演説で、ゼレンスキー大統領はウクライナ国旗と国連旗を背に「侵略された国の領土回復なしに、世界の安全回復もない」と強調し、停戦はロシアの完全撤退が前提だとの考えを改めて示した。

 ロシアの脅威が目の前の現実である欧州の国々には、危機感が強い…

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【ウクライナ侵攻】

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