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僧侶・陽人のユーチューバー巡礼

ユーチューバー僧侶、小池陽人さんを案内人に「ユーチューブ」の担い手と情報発信の現在地を探ります。

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僧侶・陽人のユーチューバー巡礼

「頭ん中お花畑」じゃダメ? ピロシキーズと考える戦争と平和

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オンラインで小池陽人さんと対談するピロシキーズの(右から)中庭アレクサンドラさん、小原ブラスさん=Almost Japanese提供
オンラインで小池陽人さんと対談するピロシキーズの(右から)中庭アレクサンドラさん、小原ブラスさん=Almost Japanese提供

 端正な顔立ちから繰り出されるコテコテの関西弁。ロシア生まれ、関西育ちの小原ブラスさん(30)と中庭アレクサンドラさん(31)のコンビ「ピロシキーズ」は、お笑いや下ネタを交えたユーチューブ動画が人気だ。一方、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻を受け、直後にプーチン政権を批判する動画を配信したことでも注目を浴びた。あれから半年がたち、2人は今、何を感じているのか。ユーチューバー僧侶の小池陽人さん(35)の問い掛けに、ブラスさんは「『勇気がある』という評価が自分を苦しめた」とその胸中を語り始めた。一体どういうことだろう。【構成・花澤茂人】

「自分が大事」でいい

小池 お二人は、ロシアによるウクライナ侵攻の直後に「ウクライナ侵攻、ロシア人としてもう我慢できません。許されないことです。」「もうロシアには帰れません。」などといった動画をユーチューブで発信されました。ものすごい勇気ですし、素晴らしいことだなと思ったんですが、半年が経過した今、改めてどのような思いでおられますか。

ブラス まさに今言ってもらったように「すごい勇気やと思います」みたいなことをすごくたくさん言われたんですが、その言葉が自分を苦しめることになりました。あの時、別に僕は勇気を持って発信したわけではなくて。ロシアにいたおじいちゃんとおばあちゃんは昨年末に亡くなっていたし、ロシアに行こうという考えももともとあるタイプではなかった。確かにロシアに行ったら逮捕される可能性はあったかもしれないけど、実はそこまで深く、それが怖いことだとか、勇気をもって挑んでいかなければならないというような感情でやったわけではなかったんです。

小池 そうなんですね。

ブラス その中でどんどん増えてきたのが「本当に勇気があるんだったら、ロシアに行って実際にデモをするなりなんなりすればいいじゃないか」という声でした。悩みました。半年たった今だからこそ言えますが、僕は自分の人生を投げ出し…

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